鳥インフルは人間に感染する?症状やワクチン、防疫措置の理由について調査!

経済

鳥インフルエンザウイルスの感染拡大の影響で卵の価格が、2022年2月の約2倍近くに高騰して家計が圧迫されています。

そんな鳥インフルエンザウイルスですが、人間にも感染するという噂がありますが本当なのでしょうか?

ここでは鳥インフルエンザウイルスが人間にも感染する可能性があるのか、症状ワクチン防疫措置について調査しました。

鳥インフルエンザウイルスとは?

そもそも鳥インフルエンザウイルスとはどのような感染症なのでしょうか?

鳥インフルエンザウイルスはA型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥の病気で、鳥に感染するA型インフルエンザウイルスをまとめて鳥インフルエンザウイルスと言います。

日本国内でもたびたびニュースになる鳥インフルエンザウイルスですが、どのようにして感染していくのでしょうか?

鳥インフルエンザウイルスの感染経路

もともとは野生の水鳥などが無症状の状態で保有しており、ウイルスは感染している鳥の鼻・口・眼・クロアカから排泄されます。

感染した鳥との直接接触や、ウイルスに汚染された排泄物・飼料・水・ハエ・野鳥・資材・人を介して伝播していきます。

野生の水鳥が保有しているので、感染を防ごうとしてもどうすることもできませんよね。

なので対策としては、ウイルスを保有している水鳥に近づかないことが一番の感染対策になると考えられます。

家畜伝染病予防法

鳥インフルエンザウイルスは家畜伝染病予防法で、ニワトリや七面鳥といった家きんに対する病原性やウイルスの型によって

  • 高病原性鳥インフルエンザウイルス
  • 低病原性鳥インフルエンザウイルス

の2つに区別されています。

なぜ鳥インフルエンザウイルスを2つに区別する必要があるのでしょうか?

高病原性鳥インフルエンザウイルス

高病原性鳥インフルエンザウイルスとは鳥インフルエンザの中でも、死亡率が高いもしくはウイルスが変化して死亡率が高くなる可能性のある特定ウイルスの事を言います。

その高い致死性と強い伝播性からひとたび蔓延すれば、鶏肉や鶏卵の安定的な生産と供給を脅かし、日本からの鶏肉・鶏卵の輸入を禁止することで養鶏産業全体に甚大な影響を及ぼします。

そのため家畜伝染病予防法では家畜伝染病(法定伝染病)に指定され、公的に防疫措置を取ることが定められています。

では防疫措置とは具体的にどのような事をするのでしょうか?

防疫措置の内容

防疫措置の内容は

  • 発生農場内のすべての家きんの殺処分・埋却・焼却
  • 発生農場内の物品の焼却・埋却・消毒
  • 発生農場内の鶏舎の消毒
  • 発生農場を中心に半径3㎞以内の区域で家きんの移動禁止(移動制限区域の設定)
  • 半径10㎞以内の区域は、区域内の家きん等の区域外への搬出禁止

という内容になっています。

かなり徹底された内容ですよね?

それだけ高病原性鳥インフルエンザウイルスは恐ろしいウイルスということなんです。

確かに高原性鳥インフルエンザウイルスが拡大してしまうと、鶏肉や卵が日本国内で採れなくなってしまうことも十分考えられます。

そうなってしまうと食べることができなくなる料理も出てきてしまいますよね。

その料理専門店なら廃業に追い込まれてしまうことだって考えられます。

そうならないためにも防疫措置は重要なんですね。

今回の鳥インフルエンザウイルスもすぐに防疫措置を取っていたことから、高病原性鳥インフルエンザウイルスの可能性が高いと考えられます。

ちなみに移動搬出制限区域は、防疫措置が完了してから実施する清浄化確認検査で陰性が確認されると解除されます。

高病原性鳥インフルエンザウイルスの症状

高病原性鳥インフルエンザウイルスの症状としては

  • 呼吸器症状
  • 下痢
  • 元気喪失
  • 顔面の腫れ
  • 神経症状

など様々な症状が現れます。

いつもと違う症状なので高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染したことはすぐに発見することができます。

低病原性鳥インフルエンザウイルス

一方低病原性鳥インフルエンザウイルスとは家畜伝染病予防法で「H5又はH7亜型のA型インフルエンザウイルスの感染による家きんの疾病」と規定され、高病原性鳥インフルエンザウイルスに比べ致死率が低いのが特徴です。

また低病原性鳥インフルエンザウイルス伝播力は強いんですがウイルスの症状がほとんどなく、感染していることが分かりにくく発見が遅れてしまう場合があるんです。

海外では低病原性鳥インフルエンザウイルス高病原性鳥インフルエンザウイルスに変異した事例が確認されていることから、低病原性鳥インフルエンザウイルスだからと言ってそのままにしておくわけにはいかないんです。

なので日本では高病原性鳥インフルエンザウイルスと同様に、殺処分や移動・搬出制限により防疫措置を行っています。

徹底されていますよね?

それだけ日本の安全と安心を守ろうとしていることが伝わってきます。

低病原性鳥インフルエンザの症状

低病原性鳥インフルエンザの症状としては

  • 咳・くしゃみ・流涙などの呼吸器症状
  • 産卵率の低下
  • 元気喪失・食欲不振・下痢などの一般症状

などがあります。

ただ高病原性も低病原性も鳥の種類や性別、環境要因によって症状も変わってきます。

なので常にいつもと違いが無いか確認が必要なんです。

鳥インフルエンザは人間にも感染するって本当?

鳥インフルエンザは人間にも感染するという噂があるんですが、本当なのでしょうか?

一般的に鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは極めて稀ですが感染する可能性はあります。

人にも感染する可能性があると聞くと怖いですよね。

でも感染する可能性を知っておけば対策が出来るんです。

どういった場合に感染する可能性があるのかというと

  • 感染した鶏に直接触れる
  • 感染した鶏の排泄物に触れる

という場合が考えられます。

なのでこのような接触をしない限り鳥インフルエンザウイルスに感染する心配はありません。

その証拠に海外では人への感染事例があるのに対し、日本では人への感染事例はありません。

それだけ日本では防疫措置が徹底され、感染拡大が防がれているということなんですね。

鳥インフルエンザウイルスのワクチン

現在の所鳥インフルエンザウイルスに有効なワクチンはないんです

WHO(世界保健機関)や国立感染症研究所などでワクチンが製造できるように準備が進められているようですが、完成は未定です。

ですので現時点では感染しないようにするしか方法がありません。

防疫措置をする理由

防疫措置の内容に殺処分することが決められていますが、殺処分は何だか胸が苦しくなってしまいますよね。

でもそれには致し方ない理由があるんです。

ヒトはインフルエンザに感染すると一般的な風邪症状を示し、肺などの呼吸器系への局所感染がほとんどです。しかし、鳥インフルエンザは全身感染を起こすので治療は難しい。薬もありません

鳥の間で流行している鳥インフルエンザは、ニワトリに高い致死性を示すように変異した「高病原性鳥インフルエンザウイルス」。このウイルスにニワトリが感染すると、発症から2~3日で死亡してしまう。症状はほとんどなく、眠るように息を引き取る。致死率が高いため、ほとんど生き残らない

養鶏場で数羽の発症したニワトリが見つかった時点で、すでに周囲のニワトリも感染していると考えられる

養鶏場には人や物の出入りがあることから、放置すれば周囲の養鶏場にも感染を広げる恐れがある

                              引用元:神戸新聞NEXT

放置しておくと瞬く間に感染が拡大してしまい、取り返しがつかない状況に陥ってしまうんです。

なので防疫措置で殺処分して感染拡大を防ぐことで、被害が最小限にとどめられているんです。

鳥インフルエンザによる世間への影響

鳥インフルエンザで鶏卵・鶏肉価格が高騰することによって、世間へ甚大な影響が出てきているんです。

外食産業は被害が甚大に

特に外食産業は直撃を受けていて業界大手のすかいらーくホールディングスでは

年間で4~5億円の利益を圧迫する水準

                            引用元:東洋経済ONLINE

としています。

年間利益がマイナス4~5億円とはとても深刻な被害と言えます。

巨大企業なので存続できていますが、中小零細企業なら倒産してもおかしくない金額ですね。

他にも定食チェーン大手の大戸屋では、看板メニューのチキン南蛮を販売休止にしているんです。

人気メニューチキン南蛮がなくなると客足が遠のくことが予想されますが、それでも販売休止しなければならない程鶏肉が不足し価格も高騰しているという事がうかがえますよね。

また居酒屋チェーン串カツ田中でも、一部店舗で味付き煮卵を使用したメニューを停止しています。

串カツ田中の味付き煮卵はとても人気で、2022年11月11日の1日だけ限定復活して話題になりましたが、その後も販売停止しています。

限定復活させるほど待ち望まれている味付き煮卵を販売できない串カツ田中の歯がゆさが伝わってきますね。

卵の価格高騰はいつまで続くの?

これほどまで甚大な被害をもたらした鳥インフルエンザですが、卵の価格高騰はいつまで続くのでしょうか?

結論から言えば、恐らく当面の間は卵の価格が下がることはないのではないかと考えられます。

その大きな理由としては

  1. 鶏は流通できるようになるまで最低でも半年はかかってしまう
  2. 鳥インフルエンザの影響で経営を継続できない養鶏場が増える
  3. 飼料価格の高騰は今後も続くと予想される。
  4. 日本の生産者がより高く購入してくれる海外への輸出が増えることが予想される。

などの理由があげられます。

なので今後も鶏肉・鶏卵不足が続き、価格も当面の間は下がることはなくむしろ上がっていくのではないでしょうか?

それは企業だけでなく私達の家計への影響も甚大で、今後も当面は影響が続くものと予想されます。

卵料理や鶏肉料理が食卓から減っていくのはとても残念ですが、仕方ありませんよね。

まとめ

この記事では

  • 鳥インフルエンザとは?
  • 鳥インフルエンザウイルスの感染経路
  • 家畜伝染病予防法
  • 鳥インフルエンザは人間にも感染するって本当?
  • 鳥インフルエンザウイルスのワクチン
  • 防疫措置をする理由
  • 鳥インフルエンザによる世間への影響

について調査しました!

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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